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自分は最低な人間だと思い知る瞬間 [あるセイカツからの脱出]

アパートの前の路地で、異様な男と遭遇。

前歯はほぼ無い。
折れたのか、融けたのか。
分からないけれど、少なくとも上の前歯は根元だけわずかに残して何もない。
片目が、青黒く腫れている。

「事故に遭って〇〇病院に行ってきたところですが、
治療に有り金全部使ったので、水を買うお金をください。」

人として払うべきだろう。
困ったときは相身互いだ。

しかし、〇〇病院と真逆から歩いてきている。
手当された形跡がない。

ありがたいことに、日本では水道水のレベルが高い。
公園も近い。
水だけは買わなくても手に入ることを貧乏生活の長さにより知っている。

そもそも、なぜこの路地に?

言っちゃなんだが、この路地は人通りが少ないし、
貧乏人かワケありとおぼしき感じの人しかいない。

恐らく彼が素通りしてきたであろう、
彼の背後の大通りに戻れば大きな会社もあるし、
レストランだってスーパーだってあるし、
一般的な家庭を築いている人たちのマンションもあるし、
バスの路線便だってある。
つまり、人通りが断然違う。

助けてもらいたいのに、
わざわざ人がいない方に来ているのか・・・?


怖い。


あきらかに腕っぷしで敵わなそうなことも怖い。


貧乏生活の始まりを思い出す。
家が無い、かろうじて職はあるが稼ぎがほとんど無い、
そういう奴とたまたま知り合った。
人助けだと思った。
ルームシェアといえば聞こえはいいが・・・
当時のアパートに同居させてやり、当然生活費はこちらの持ち出し分が大半を占めた。
いつのまにかそいつに金を出してやるのが当たり前のようになって、
転勤の時、転属先には連れて行けないから今後は自分でなんとかしてくれ、と言ったら
家財道具いっさいを持って行かれた。


一瞬で嫌な思い出がよみがえった結果、
見知らぬ人と接するのがまた怖くなる。



「すみません、無職なのでお金がありません。」

言えたのはそれだけ。


そしてそのまま、すれ違ってやり過ごした。


嘘は言っていない。
でも、人としての自分のダメさを突き付けられた気がする。


こんなことだから、仕事だってないんだろう。
困っている人を怖がるほどの、最低な人間なのだ、当然だ。

「あるセイカツからの脱出」というブログカテゴリは、
無職から抜け出す、ことをメインに書いてきたけれど、

人としての自分を見つめなおして、
人でなしな自分からの脱却を図ることも大切なこと。
自分の不甲斐なさも、
脱出すべき「セイカツ」に含めていこう。

タグ:ひとでなし
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